リース文様を制作するのを好む蓮佳留型として、「銀杏の丸」の帯留をリネアドットの中村ゆき子さんに制作して頂きました。
フィレンツェで彫金を学んだ女性作家がデザインする、繊細な帯留。
今回の見どころは、帯締めを挟んでリースとなるようデザインしたことです。
まるで花束を持っているように見えるよう、締めた時のバランスを考えました。
躍動感あふれる銀杏の葉の表現。ぜひお手にとってご高覧くださいませ。
中村ゆき子さんの作品は、ご自身が着物をお召しになるだけあって、着物の所作を邪魔せず、かつ見た目に重厚感がありながら軽いという「着る人」の立場に立った物創りをなさいます。
この帯留も例外でなく、大ぶりでありながら軽いのが嬉しいところ。
また、美は細部に宿ると言いますが、前から見ただけでなく後ろ側も美しい。
随所に中村さんの美意識の宿る帯留です。
着る人にとってもう一つ嬉しいのが、逆V字になっているので、中央の重心が下がることにより遠近感が出て着やせ効果があることです。
また、体のカーヴに添って緩やかに円を描いて制作されている為、帯にフィットし、帯留が突っ張ることがありません。
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【ご着用シーン】
やわらかもののお出かけ小紋に合わせて、また付下訪問着に合わせて紅葉狩などに。
また、役者さんの因み紋として、季節関係なく観劇にお使いください。
【 中村ゆき子 】
デザイナー・中村ゆき子が手掛けるハンドメイドジュエリー。
自然界の数理的な造形にインスパイアされ、幾何学に独自のスタイルでアプローチする一方、フィレンチェで学んだ手彫り装飾をシンプルでモダンなフォルムに仕立てるなど、空間軸、時間軸の広がりを意識したデザインで、探究心ある女性のエレガンスを追及することを目指しています。
中村 ゆき子
1982年 京都生まれ。
大学で西洋史を専攻した経緯から、装飾と社会文化のあり方に関心をもつようになる。
卒業後、彫金によるジュエリーメイキングを学びはじめ、関西を中心にさまざまな指導者のもとで制作技術を磨く。2011年から一年間、イタリアに滞在する。
フィレンツェの宝飾専門学校にて伝統的な手彫り装飾技術に出会い、 その金属表現の美しさに魅了される。帰国後、京都を拠点に制作活動を開始。
2013年からブランド名を「リネアドット」として百貨店催事に出店するほか、和装小物の開発などに携わる。
帯留 | 「銀杏の丸」 銀細工
- 素材 銀925 (いぶし仕上げ)
- サイズ 三分紐用
- 長さ 34mm
- 幅 33mm
- 季節 袷
- TPO お出かけ小紋・付下訪問着