金銀糸をグラデーションに配し、吉祥を予感させる瑞雲を組の中に表現した帯締めです。
金銀糸は全通ではなく片水引でかき消しに組み込み、締めた時にすっきりと見えるようデザインしました。
たなびく瑞雲はまるで鳳凰の出現の前触れのようです。
帯締めに使う糸は、帯を締める用途からして、摩擦に耐えうるよう通常撚りを強くかけたものを使用します。
糸は撚りをかければかけるほどマットな質感となり、色も沈みます。
その為、透明感のある発色を保つように帯締め用の糸を染めるには大変な技術と経験が必要です。
糸を束ねて撚りをかけると、糸一本単位で見た時より色は濃く、影が出るからです。
帯締めとして組まれた時を想定して、予め計算しつくして染められた糸は、京の水で染めたからこその美しさです。
他に無い美しい色の仕上がりを、是非お手に取ってご高覧ください。
この帯締めは色にもう一つ工夫をしております。
それが「白抜きによる細見え効果」です。
帯締めの地色は単色ではなくぼかしに染めております。
息抜きとなる白場は、ちょうど結び目にくるよう配置しております。
白は最も明度が高い色。
ですので、お化粧をする際にTゾーンにハイライトのお粉をのせるのと同じ効果が得られます。
女性の体は美しい曲線を描きますが、正面を明るく、脇に色を入れることでより立体的な視覚効果を実現しました。
礼装用の帯は、唐織や金銀糸をふんだんに使った錦など、ボリュームがございます。
その帯を受け止める帯締めは、白の効果ですっきりと。
蓮佳好みの細めの幅で組んだ帯締めで、「360度綺麗」な着こなしをお楽しみください。
勿論お手入れがしやすいよう、房はより房仕立にしております。
地色と共色で染めましたので、着姿もより美しく見えます。
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【ご着用シーン】
訪問着や付下など、礼装に最適です。
結婚式や初釜等のお茶会、古典芸能の舞台等にお使いください。
【伝統色のパーソナルカラー:夏、花散里】
ソフトでエレガントな着こなしが映えるのは、夏のシーズンカラーを持つ方です。
藤色の中でも青味を感じるお色目ですので、夏の方によくお似合いになるでしょう。
帯締め | 貝ノ口組 瑞雲(藤色)
- 組 貝ノ口組
- 素材 正絹 (金属糸使用)
- サイズ M寸
- 長さ 約155cm
- 幅 15mm
- 季節 袷
- TPO 礼装
- 二十四節気のコーディネート 【大寒】