世界で「イカット」として知られる絣。計算しきれない「揺らぎ」が魅力となって人々の心をとらえています。
本書では世界を7つの地域に分けて世界中の絣を紹介。各地の歴史や文化と共に、絣の魅力の本質に迫ります。
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目次
地図/序文/謝辞/序説/日本/モンスーンアジア/インド/西・中央アジア/アフリカ/ヨーロッパ/アメリカ/現代のイカット/原注/参考資料
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『世界の絣 その技術の起源と伝播』
デヴィッド・パリー (デヴィッド パリー) (著/文)
イェール大学医学部卒。医学博士、医師、イカットの世界的なコレクター。
所蔵するテキスタイルアイテムは、デヴィッド・パリー・コレクションとして高く評価され、ジョージ・ワシントン大学博物館繊維博物館にて講演を行う他、2023年にはシアトル美術館にて企画展示が開催された。
ローズマリー・クリル (ローズマリー クリル) (著/文)
元ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館シニアキュレーター。
インドのテキスタイルと絵画が専門。これらのテーマについて多くの本や記事を執筆している。
リー・タルボット (リー タルボット) (著/文)
ジョージ・ワシントン大学博物館繊維博物館キュレーター。専門は東アジアの織物史。
多くの展覧会を企画実施すると共に、数々の展覧会のカタログや書籍を執筆している。
リンダ・S・マッキントッシュ (リンダ エス マッキントッシュ) (著/文)
ライター、キュレーター。東南アジアの織物に関する研究を行うと共に、
東南アジアのテキスタイルに関する様々な本を執筆。
現代のテキスタイル・メーカーを支援する活動にも取り組んでいる。
スムル・ベルガー・クロディ (スムル ベルガー クロディ) (著/文)
ジョージ・ワシントン大学博物館繊維博物館シニアキュレーター。
専門は後期アンティークとイスラム世界のテキスタイル。
これまでに21の展覧会を企画または共同企画すると共に、多数の記事や本を執筆している。
ダンカン・クラーク (ダンカン クラーク) (著/文)
ナイジェリアのヨルバ・アソ・オケ織に関する博士号を取得後、
西アフリカの織物史に関する著書や論文を多数発表している。
マルティナ・ダマト (マルティナ ダマト) (著/文)
キュレーター、デザイン史家。ヨーロッパにおける近世・近代のテキスタイルデザイン、生産、消費を研究している。
シェリー・バリアン (シェリー バリアン) (著/文)
ジョージ・ワシントン大学博物館繊維博物館リサ・アンド・バーナード・セルツ・キュレーター。
アメリカ大陸の先住民文化の美術品の監督を担当。
ポリー・バートン (ポリー バートン) (著/文)
アーティスト。日本での修業を経て活動。
伝統的な手法で繊維の束を綴じて染色し、現代的なイメージを織りなすことで知られる。
𠮷村 紅花 (ヨシムラ コウカ) (監修)
キュレーター。1990年から2017年まで文化学園服飾博物館在籍。民族服飾や染織品に関する展覧会を企画。
展覧会図録『世界の絞り』(2017年)、『世界の絣』(2011年)、『世界の藍』(2008年)の他、『世界の伝統服飾 衣服が語る民族・風土・こころ』(文化出版局)を分担執筆。
発行 グラフィック社
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古代の染織は、同時多発的に中国、インドネシア、ペルーで起こりました。
イカットは主にインドネシアで発展した糸を括り防染、または部分染色することにより多種多様な文様を織り出す技術です。
日本では、正倉院御物に輸入品や国産を含むその多くの良品が残されていますが、上代の時代に盛んにつくられた経絣による織物は、多色で染める色と美しさに限界があることからやがて衰退していきます。
その後緯絣は室町時代の能装束に代表されるように「締め切り」と呼ばれる「地色を段染めして変化をつける」という、布の地場に奥行きを出す表現をする日本独自の進化を遂げ、緯糸による多彩な文様織を加え、国際的にみても複雑かつ多様な発展を遂げます。
18世紀になると木綿の生産が安定したことにより庶民に絣が広がります。
琉球絣に代表されるように、織り込まれた文様は、土地の風土を写し、子孫繁栄の祈りを込めたもの。
晴れの場で着る友禅や西陣織の技術がある為、絣は普段着として扱われてきましたが、沖縄の人が今でも叙勲の場に「濃地(くんじ)」の琉球藍染の絣を着用されるように、日本の染織文化の中で誇るべき文化です。
本書は大陸毎に世界の絣を網羅し、その成り立ちを追うものです。
一つの布を織る為に数年の歳月をかけ、最も神聖なものとして大切な家宝となっているイカット。
布の道しるべは、そのまま人類史を追う旅路です。
書籍 | 『世界の絣 その技術の起源と伝播』
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