色数を極力抑えて、すっきりとお洒落にお召しいただける桜の柄の着物を創りました。
一見すると波の柄ですが、近付くと桜の枝。桜の花を波頭に見立てて、意匠としての面白さと躍動感を表現しています。
 
絵でこだわった部分は、波の花に見えるように、うねる波に飛沫が飛ぶ様子を、桜の花びらでどう描くかというところです。
花びらが波のうねりに飲まれて踊り、花筏となって流れる様を、波の煌めきに銀彩や刺繍を施すことで奥行を出しました。
 
この訪問着のコンセプトは、「粋でもなく可愛らしすぎもしない柄で桜を描く」ことを意識しました。
こちらの着物はブルーベースさん用に制作したものですが、特にウインターさんの桜の柄は夜桜などの粋すぎる意匠が多く、そうでなければロマンティックに振れ過ぎていて、すっきりとした着物が映えるブルーベースさんにお似合いになる柄からどちらも離れていってしまいます。
波をイメージした桜の柄でしたら、軽やかにお袖を通していただけることと存じます。
 
また、この配色はサマーさんですと中濃度以上の色が映える方向けですので、メリハリを効かせたコーディネートをされたい方にもお勧めです。
葉の友禅の色も青味を選択し、ブルーベースさんに映える銀をふんだんに使って仕上げた意匠は、「桜の着物は一枚は欲しいのに、なかなか気に入るものがなかった」という方に、お手に取っていただける一枚となることを願っています。
 
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【 ご着用シーン 】
 
式典、茶会、観劇、パーティー等に。
 
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【 伝統色のパーソナルカラー：冬、明石の御方 】
 
伝統色のパーソナルカラー、ウインターさんにお勧めの地色です。
また、サマーさんにも映えます。